REPORT

Vol.14 すばる幼稚園様での体験会終了!

本日すばる幼稚園様の年内最後の体験会が終了しました。

年2回の予定でしたが、子どもたちの様子を見て追加でもう1度開催していただけました!

今回は直進だけでなく、「まがる」ブロックを追加。

難易度がグッと上がりましたが、そんなのお構いなし!楽しそうに取り組んでくれました。

ここからは少し長いですが、すばる幼稚園様での体験会の総括をさせていただきます。

お時間があれば、コーヒー片手にご一読ください。

活動の目的


よく「年長にプログラミングなんてわかるんでしょうか?」という声をいただくこともあります。

結論から言えば、「大人がイメージしているプログラミングは理解していない」です。

大人がイメージするプログラミングとは「英語の羅列で、たくさんの命令を書き、必要なコマンドを入力し、変数や関数を用いて難しい処理をさせること」です。

これはもちろん年長さんにはまだ到底できないです。

じゃあなぜ私たちがこの活動をしているのか。もっと言うと、何を狙いにしてこの活動をしているのか、です。

それは「論理的思考力」と「合意形成能力」をはぐくんであげたいと思っています。

難し言葉を使いましたが、簡単に言うと

順番に考えて、お友達と相談して進めましょう!です。

今回使用したレゴ社製のロボットも、数字を入力して順番通りに動かすだけです。

でも、その中に私たちがはぐくみたいものが詰まっているんです。

論理的思考力

スタートからゴールまで、タイヤが何回転したらいけるのか?これが1回目のミッションです。

年長さんは無邪気に100回転とか入れるんです。大人が見ると絶対に違う。明らかに違う。

でも、そこでまず体験してもらうんです。入れてみよう!動かしてみよう!と。

ゴールを遥かに通り越して、壁にぶつかって、それでもなおロボットは動き続ける。

それを見て初めて「行き過ぎたのだ」と気が付くんです。

言いたいですよね。「そんな数字なわけがない!」と。でも、グッとこらえて見守るんです。

そうすると、50回転になり、40回転になり、20回転になり、5回転(答え)になる。

一見無駄に見える試行錯誤も、子どもたちは一生懸命体験の中で「感覚」を磨いているんです。

面白いことに、2回目以降のミッションは大体の回転数を入れられるようになるんです。

この体験を通して、ロボットがゴールを通り過ぎた場合には、数を増やすのか減らすのか、を一緒に考えています。

論理は体験で構築されていくのです。

※キーワード

「行き過ぎたけど、数大きくする?小さくする?」


合意形成能力

これは一緒に考える力です。ロボットの操作方法を伝えると、あとは良しなに。という感じで見守っています。

基本的に複数人で1台のパソコンとロボットを使用しますが、まぁ揉めます。

〇〇君ばっかりネズミ(マウス)触ってる!

〇〇ちゃんさっきもボタン押したのに、また押した!

この時大切にしていることは、ルールを大人が決めない、ことです。

じゃんけんしなさい!とか、順番に使ってね!ではなく、どうやって順番を決める?をチームに投げかけています。

ずっと一緒に進めるチームもあれば、1回ずつ交代するチームもあれば、時間で区切るチームもあります。

「大人が決めない。決め方を決めない。」を心がけています。

プログラミングに関しても、答えは一つでもたどり着く方法はたくさんあります。

それを大人が指定しないことが私たちPCNの共通認識です。多少遠回りしても、それがチームの最適解なのであればOKです。

でも意見が割れることはあります。それは大歓迎です。じゃあどうやってチームの最適解を見出すのか、ここを促していくのが私たちの役割です。

どちらかが我慢するのか?納得できる点をどこに見出すのか。はたまた、まったく別の答えを作り上げるのか。

仕事と一緒ですね!どうやって限られた時間と資源で答えを出すのか、これが合意形成(一緒に考える)です。

※キーワード

「じゃあどうやって決める?どうしたら解決する?みんなで話してみよう!」

今回のすばる幼稚園様でも、これらを大切にし、ワクワクを大切にした時間を過ごすことができました。

こうあるべき!こうすべき!は一旦置いといて、子どもたちに体験の中で学んでもらうことに注力しました。

パソコンやロボット、一見とっつきにくいものですが、初めてのパソコンが楽しい時間であれば今後の学びの幅も広がるかなと思います。

私たちもとても楽しい時間を過ごせたことに、感謝申し上げます。